SEIBU JOURNAL

── 田無

時を超え、なおも伝わるレトロな建造物の息づかい

江戸東京たてもの園

施設内に一歩足を踏み入れると、ふと時空を超えた不思議な世界にタイムスリップしてしまったかのよう…。『江戸東京たてもの園』はそんな体験が楽しめる、歴史建造物の博物館です。東京都内で江戸時代から昭和初期までに建設された、文化的価値の高い建造物を移築し、復元・保存・展示しています。
例えば、大正〜昭和時代の商家や居酒屋など、下町風情を楽しむことができる「下町中通り」。その中ほどに位置する「武居三省堂(たけいさんしょうどう)」は昭和初期に創業した文房具屋で、書道用品の卸しを営んでいた当時の様子を再現。ディテールまで細かく作り込まれ、昭和の暮らしぶりがうかがえます。そして、店内左側の壁面に見覚えがある方もいるのではないでしょうか? 天井までぎっしり詰まった桐の引き出し。実はこちら、「千と千尋の神隠し」に登場する“釜爺”が働くボイラー室のモデルになった場所なのです。『江戸東京たてもの園』は、スタジオジブリが同映画を制作するにあたり参考にしたと公式に発表している場所。園のマスコットキャラクター「えどまる」も、宮崎駿監督が制作されたものです。
他にも、現在全30棟の建物が緑豊かな広い園内にゆったりと建てられています。気に入った建物を何軒か回り、明治の洋館を復元したカフェでまったり過ごすもよし、丸1日かけてじっくり楽しむのもよし。レトロな世界に身を委ねてみませんか?

INFORMATION

江戸東京たてもの園

●開園時間

9:30〜17:30(4月〜9月)、9:30〜16:30(10月〜3月)
※入園は閉園時間の30分前まで

●概要

〒184-0005 東京都小金井市桜町3-7-1(都立小金井公園内)
TEL. 042-388-3300(代表)

●休園日

月曜

オフィシャルサイト